香月院深励 『正信偈講義』

香月院深励師の「正信偈」についての講録

製本発注3,000円正信偈講義 一192頁
製本発注3,200円正信偈講義 二196頁
製本発注3,300円正信偈講義 三200頁
製本発注3,500円正信偈講義 四236頁
価格税込、製本発注はカートへ複数入れた後に「注文手続き」で一括送付可能

『正信偈講義』について

国立国会図書館デジタルコレクションでは「正信偈講義 深励」にてヒットします (こちら)。デジタルコレクションでの護法館の和本は巻1・2、巻3・4、巻7・8の3冊は登録されていますが、巻5・6 (3分冊目) の本が何故か登録されていません。今回の製本化にあたって足りないところは和本原本を用いて作成しています。

この講録 (講義録) はかつて法蔵館から『香月院深励著作集1正信偈講義』という名前の洋本としても出版されてました (こちらこちら)。ただこの本は今絶版となっていて古本屋でもほんの時々流通する程度なので法蔵館版の入手は結構難しいと思います。※注

※注 2023年5月に気づいたのですが、法蔵館の『正信偈講義』はこれまで図書館内検索のみでだったのが、個人送信サービスで書名「正信偈講義・文類正信偈講義 (香月院深励著作集 ; 2)」として会員に公開され閲覧可能となっていました (こちら)。これにより巻5・6 (3分冊目) の部分も国会図書館デジタルコレクションにて閲覧可能になりました (要ログイン) 。

この法蔵館の『正信偈講義』は新たに活字化したものではく、護法館の和本をただ単に縮小複写して再販したものです。1頁当たりに2丁分 (和本片面4頁分) が収録されていて字がとても細かいので読むのに苦労します。また特に索引などもついていません。このシリーズの他本には末尾に索引がついているものがありますが、索引なしのこの本の場合は法蔵館の本を入手するよりも、元となる護法館の和本を用いた方が字も大きくて非常に読み易いと感じています。

「正信偈」について

「正信偈」は具(ツブサ)には「正信念仏偈」と言われ、親鸞聖人の主著『顕浄土真実教行証文類』 (『教行信証』) の行巻末に収められた偈頌です。真宗門徒の間では朝夕のお勤めにも使われているので馴染みのある御文でしょう。この「正信偈」については現代においても、そして江戸宗学においてもこれまでに様々な学者が講じてきました。香月院深励師の『正信偈講義』はその中でも高倉学派の考え方の大モト、ある意味ではスタンダードとなっていると思われます。

「正信偈」は浄土真宗のエッセンスとも言われます。なのでこれを講じたこの『正信偈講義』は深励師の浄土真宗の教義を網羅した講義となっています。また玄談 (冒頭に述べる教義の要点) が非常に充実しています。さらに各句に対する講義も丁寧です。高倉学派の考え方を知るのにも常備すべき1冊であると思います。

深励師による宗祖の偈頌の講録について

親鸞聖人はそのご生涯に3つの偈頌を作られています、「正信偈」「念仏正信偈」そして『入出二門偈』です。深励師の講義録としては幸いにもこれら3つの偈頌ともに講録が残されています。その1つがこの『正信偈講義』、そして他の2つは『文類正信偈講義』と『入出二門偈講義』です。

偈頌はどれも思想的にも大切なものを偈頌の形でコンパクトにまとめられたものです。語数は少ないですがそこには多くの教学的な教えが含まれています。深励師の講録ではその部分を丁寧に講義されています。まずこれら偈頌の講録を読むことで宗祖の教学的な特徴を学ぶことができるのではないかと感じています。

PAGE TOP