製本化について

製本化には「製本直送.com」を使ってます

今から2年以上前の事、その年の年末までいた外国人観光客が一斉に日本から居なくなった新型コロナウィルスの登場した春。その頃に私は「製本直送.com」を知りました。教えてくれたのは一緒に宗学を研鑚している勉強仲間です。

PDFデータ

新型コロナウィルス感染症が世の中に蔓延して自宅に籠っていることが多くなっていた時でした。既に国立国会図書館デジタルコレクションは始まっていて、というか当時はまだ「近代デジタルライブラリー」という名前で公開されていて、著作権の切れた江戸時代~明治頃の和本データをよくPDFダウンロードしてみていました。ウチにはプリンターが無く大量のプリントアウトはできなかったので専らPCモニターの画面でPDFファイルを読んでいました。

今の国会図書館デジタルコレクションも同じですが、特許権の切れた公開データは印刷ボタンでPDFダウンロードができます。上限が50枚です。1枚に見開き2頁分なので一度に100頁がダウンロードできます。和本とかは通常が50丁くらい。合本されていると150丁くらいまでなので、3回くらいダウンロードすれば本全体がとれます。これは今の洋書でも似たようなもので300頁くらいの書籍だとやはり3回のPDFダウンロードして、その後で分冊をPDF上で合わせれば本1つ分で1つのPDFができます。

紙媒体の強み

私は学校に通って育った時代にまだパソコンが普及していなかったからか、モニター画面を見て勉強することが苦手です。頭の中に入らないのです。特に憶えたりする必要がないものなら画面で読むことも厭いません。でも勉強するのに画面で見るのは苦手なのです。

やっぱり紙の原稿を見て印をつけたりもして、気になったところは行ったり来たりして読みたいのです。そうすると紙に印刷したものが欲しくなります。プリンターで印刷したものでもいいですけど、A4用紙とかだとなんかその場限りになってしまいそうで保管できません。残して再利用するという意味でも書籍はうってつけです。

という事でPDFデータの製本化に非常に興味を持ちました。実にここ2年~3年のことです。

デジタルコレクションのPDF

デジタルコレクションのPDF画像を見たことのある方はお分かりと思いますが、余白が思い切り広くとってあって真ん中に見開本の画像があるものが連続しているものです。私の読みたい本が小さめだからだと思いますが、周りの空白があまりに大きくてそのまま画面で映すと真ん中にある本の映像が良く見えません。拡大すればいいのですが、頁が移るたびに毎回拡大するのは面倒です。PDF閲覧ソフトにはトリミング機能があって、周りの余白をトリミングして表示してくれます。これはPDFファイルに余白部分を指定しておけばそこは表示されなくなります。その機能も使って見ていましたけどやはり読みづらい。

何より読みづらいと感じるのは取得した画像によって本の映像の位置が微妙にズレていたり傾いていたりすることです。ここら辺は蔵書をひたすら電子化している国会図書館の作業効率を考えればやむなしなのかも知れません。

また時々というかよくあるのは本の右頁と左頁で傾きが異なっていることです。垂直や水平が右と左で違っているのでどちらに合わせても逆側は傾いてしまいます。この辺りはまずは電子化をして後の後処理にてソフト的にどうにかするという事なのかなと。自動で傾きを修正するソフトウエアでもあればいいのかも知れませんけど私にはそんな知識はありません。

製本に向けての準備

ということで製本化目指そうとしたのですが、どんな風に製本にするかついては色々な考え方があると思います。いまざっと思いついてみると、

  1. 見開き2頁を1頁としてそのまま余白だけ切り取って製本する
  2. 2頁の画像を1頁ずつに切り離して製本する
  3. 本の実寸サイズに合わせて規格外サイズでも製本する
  4. 規格サイズに合わせて拡大縮小して製本する

上記のように、どのように製本にするかについては色々な考え方がありますが、私は 2.4. を選びました。多少手間がかかりますができた見た目は綺麗です。また元になるPDFデータも綺麗に整ったものが手元に残ります。これはタブレットなどでKindleで読むのにとても役立ちます。サイズはA5サイズを基本としました。他のサイズも作ってみましたがA5サイズが取り回しが良くて気に入っています。

どのようにPDFデータを整形するのか

これについてはまた別の機会に譲りたいと思います。

気軽に製本化

整形済PDFを「製本直送.com」のサイトに送付する (アップロードして製本依頼をする) とできあがった製本が送り返されてきます。クレジットカード決済にしておくとPDFをアップして製本依頼をしたその場で製本が開始されます。通常は6営業日以内で発送となっています。空いている時にはもっと早く対応されます。すごく混んでいても6営業日以内を保証しているという感じです。

もっと早く対応してほしい時には値段を上掛けすれば印刷順番を手前にして対応してもらえます。また発送が通常郵便だと遅くなりますのでこれを速達とかにもできるようです。このあたりは使ったことないサービスなので詳細をあまり知りません。

作る冊数が多いと値段の割引もあるようです。3回ほど冊子50部ほど作ったことがあって割引対応になりました。他にはページ数の少ないモノだと安い料金で発送してもらえます。郵便なのでポストに入ります。注文冊数が多いと送料も高くなって宅配便になります。ポストではなく手渡しもできるのでそちらの方が嬉しい方がいるかもしれません。

これを知ってから気軽に製本化して読むようになりました。おかげで読書量が増えました。

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